オール電化住宅を選んだものの、電気代の動向や停電時の不便さが気になっている方はいませんか。実は、オール電化にプロパンガスを追加して電気とガスを併用する家庭があります。
電気とガスを併用する理由は、光熱費を抑えたい、調理の幅を広げたい、災害時の備えを強化したいなど、さまざまです。この記事では、2026年7月時点の最新情報にもとづき、オール電化とプロパンガスを併用するメリット・デメリットを詳しく解説します。
併用が向いている家庭の特徴や、実際に併用している方の声もご紹介するので、ライフスタイルに合ったエネルギー選びの参考にしてください。
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給湯器のプロ
ミタニ
10年以上にわたり、給湯器・エコキュートの交換・修理の工事に携わり、豊富な経験・知識があります。現在は若手の教育・監督も担当する給湯器のプロです。これまでの交換工事などで得た経験・知識で、みなさんの快適な暮らしお手伝いしたいと思います。
【保有資格】ガス機器設置スペシャリスト、・ガス消費機器設置工事監督者、ガス可とう管接続工事監督者講、電気工事士1級、給水装置工事主任…など
オール電化とプロパンガスは併用できる!使い分けの例も紹介

オール電化住宅であっても、後からプロパンガスを導入して電気とガスを併用できます。プロパンガスは都市ガスの供給エリア外でも利用できるため、地方の住宅でも導入しやすいエネルギー源です。
使い分けの例として、給湯はエコキュートで夜間電力を活用し、調理はガスコンロを使用するパターンがあります。逆に、給湯をガス給湯器に切り替えて、キッチンはIHクッキングヒーターのままにする家庭も存在します。お湯を大量に使うタイミングが集中する場合は、電気とガスの両方で給湯する方法も選択可能です。ライフスタイルや家族構成に合わせて、エネルギーの組み合わせを選択できる点が電気・ガス併用の特徴でしょう。
併用の最大のメリットは「ライフスタイルに合わせた光熱費の節約しやすさ」

オール電化とプロパンガスを併用するメリットは複数ありますが、大きな特徴はライフスタイルに合わせて光熱費を節約しやすい点です。特に日中に在宅している時間が長い家庭では、ガスを併用することでトータルの光熱費を抑制できる可能性があります。また、電気だけに依存しない生活は、エネルギー価格変動のリスク分散にもつながります。
- 夜間電力を活用しつつ必要な場面でガスも使えるので経済的
- IHだけでなくガスコンロが使えて調理の幅も広がる
- 停電が起きてもガスがあれば給湯・調理ができる
夜間電力を活用しつつ必要な場面でガスも使えるので経済的
電気とガスを併用すると、エコキュートで夜間の安い電力を活用しながら、日中の調理ではガスコンロを使用できるため経済的です。オール電化住宅向けの電気料金プランは、夜間の電気代が安く設定されている反面、日中は割高になる傾向があります。
東京電力のスマートライフプランを例にすると、夜間料金は1kWhあたり約28円ですが、日中は約36円と差があります。
参考:東京電力|スマートライフ
また、都市ガスエリア外でも、プロパンガスの適正価格を提示するガス会社を選べば、光熱費全体を抑えられる可能性があります。複数のプロパンガス会社から見積もりを取り、料金を比較検討することが大切です。
IHだけでなくガスコンロが使えて調理の幅も広がる
IHクッキングヒーターとガスコンロを比較すると、調理の自由度ではガスコンロに分があります。IHでは使用できない土鍋や中華鍋、底が丸い調理器具もガスコンロなら使用可能です。
また、ガスコンロは直火で食材をあぶったり、鍋を振りながら炒めたりする調理に対応しています。高火力が必要な炒め物や中華料理など、本格的な調理を楽しみたい方にはガスコンロが向いています。なお、プロパンガスは都市ガスより熱量が約2倍高く、より強い火力を得られるのが特徴です。
停電が起きてもガスがあれば給湯・調理ができる
オール電化住宅の弱点は、停電時にすべての設備が使えなくなる点です。照明、暖房、給湯、調理のすべてが電気に依存しているため、停電が長引くと生活に支障が出ます。災害による停電は数時間〜数日間続くケースもあり、温かい食事の準備が難しくなることもあります。
一方、ガスを併用していれば、停電時でもガスコンロでの調理が可能です(ガス給湯器は機種により点火・制御に電気を使うため、停電時に使えない場合があります)。特にプロパンガスは各家庭にガスボンベが設置されているため、災害時も個別に供給を継続できます。電気とガスの両方を確保しておくことで、災害時のエネルギー源を分散させられます。
実際オール電化のみとプロパンガス併用で光熱費はどれくらい変わるかシミュレーション

オール電化とプロパンガス併用で光熱費がどう変わるのか、具体的な料金をもとにシミュレーションを行いました。本シミュレーションは、以下の条件で算出しています。
| 項目 | 設定条件 |
|---|---|
| 世帯人数 | 4人家族(夫婦+子ども2人)、戸建住宅 |
| オール電化の電気使用量 | 600kWh/月 |
| ガス併用時の電気使用量 | 430kWh/月 |
| プロパンガス使用量 | 10m³/月 |
| 給湯方式 | オール電化:エコキュート/併用:ガス給湯器 |
電気料金プランは東京電力スマートライフS(40A契約)、プロパンガスの料金はプロパンガス料金消費者協会発表の適正価格(東京都)に設定しています。シミュレーション結果は以下のとおりです。
| 比較項目 | オール電化のみ | プロパンガス併用 |
|---|---|---|
| 電気代 | 21,676円 | 16,150円 |
| ガス代 | 0円 | 4,730円 |
| 月額合計 | 21,676円 | 20,880円 |
| 年間合計 | 260,112円 | 250,560円 |
| 年間差額 | 9,552円 | |
この条件では、プロパンガスを適正価格で契約すれば、電気・ガス併用のほうが年間で9,552円ほど費用を抑えられる計算になります。ただし、これは一例であり、電気・ガスの使用量や契約プラン、地域のプロパンガス価格によって結果は変わります。
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オール電化とプロパンガス併用のデメリットとなりうる注意点

オール電化とプロパンガスの併用にはメリットがある一方で、把握しておくべきデメリットも存在します。具体的なデメリットは以下のとおりです。
- プロパンガスの料金は地域差が大きく割高になりやすい
- 設備が増える分、初期費用やメンテナンス費が高くなる
- 電気とプロパンガスの基本料金が二重で請求される
- ガス漏れや火災など安全面の管理も必要になる
プロパンガスの料金は地域差が大きく割高になりやすい
プロパンガスは自由料金制のため、ガス会社や地域によって料金差が大きいのが特徴です。石油情報センターが公表しているデータによると、プロパンガスの平均価格は都市ガスの約1.7倍程度で推移しています。
特に北海道や東北地方では配送コストが上乗せされ、関東地方と比較して料金が高い傾向にあります。また、同じ地域でもガス会社によって料金が異なり、大きな差が出るケースも珍しくありません。そのため、契約前に複数のガス会社の料金を比較して、適正価格かどうか確認することが重要です。
設備が増える分、初期費用やメンテナンス費が高くなる
プロパンガスを新たに導入する場合、ガス給湯器やガスコンロなどの設備購入費用と設置工事費がかかります。ガス給湯器の導入費用は、本体と工事費を合わせて15〜25万円程度が相場です。
ガスコンロは2〜10万円で購入可能ですが、ガス配管の引き込み工事が必要な場合は、さらに5〜15万円程度の追加費用が発生します。また、エコキュートとガス給湯器の両方を維持する場合、メンテナンス費用が増加する点も見込んでおく必要があります。エコキュートは5〜8年に一度の点検が推奨されており、ガス給湯器も定期点検が必要です。
なお、既存のエコキュートの交換時期がこの導入と重なる場合は、国の「給湯省エネ2026事業」の対象になる可能性があります。対象となるエコキュートは、性能要件(インターネット接続機能と太陽光発電の昼間電力を自家消費できる機能)を満たせば10万円/台の補助が受けられます(対象工事は2025年11月28日以降着手、交付申請の締切は2026年12月31日)。ガスを併用するためだけにエコキュートを交換する場合は対象になりませんが、老朽化による更新時期と重なる場合は、設備費の負担を抑える材料になります。
電気とプロパンガスの基本料金が二重で請求される
電気とガスを併用すると、それぞれの基本料金を支払う必要があります。プロパンガスの基本料金は月額1,500〜2,000円が一般的です。オール電化向けの電気プランの基本料金と合わせると、毎月の固定費が3,000〜4,000円増加する計算になります。
基本料金は使用量が少ない月でも発生するため、特に一人暮らしや二人暮らしの家庭では影響が大きくなりがちです。電気・ガス併用を導入する前に、基本料金の負担を上回る節約効果が得られるか、事前のシミュレーションが欠かせません。
ガス漏れや火災など安全面の管理も必要になる
ガスコンロは直接火を使うため、IHクッキングヒーターと比較して火災や火傷のリスクが高まります。衣服の袖や裾に火が燃え移る事故は、ガスコンロ使用時に起こりやすいトラブルの一つです。
消し忘れによる空焚きや、油調理中の発火にも注意が必要です。特に小さい子どもやお年寄りがいる家庭では、消し忘れ防止機能付きや調理油過熱防止機能付きなど、安全性の高いガスコンロを選びましょう。また、プロパンガスは空気より重いため、ガス漏れした際は床付近に滞留する特性があります。ガス漏れ警報器の設置や定期的な点検などの安全対策も欠かせません。
オール電化とプロパンガスの併用はどんな家庭におすすめ?

オール電化とプロパンガスの併用が向いている家庭の特徴は、以下のとおりです。
- 毎日調理する機会があり、作る料理もバリエーションがある
- 家族が多くお風呂の使用頻度が高い
- 災害時にも安心して過ごせる備えをしておきたい
- 日中に在宅していることが多い
毎日調理する機会があり、作る料理のバリエーションが豊富な家庭には、ガスコンロの高火力と調理器具の自由度が大きなメリットになります。中華鍋や土鍋を使った料理を楽しめるのは、ガスコンロならではの利点です。
家族が多くお風呂の使用頻度が高い家庭の場合、ガス給湯器を併用すれば、急な来客時や連続入浴時にもお湯切れの心配がなくなります。また、災害時の備えをしておきたい家庭にも、併用は有効な選択肢です。電気とガスの両方を確保しておけば、ライフラインが途絶えるリスクを軽減できます。そのほか、日中に在宅していることが多く、昼間の電気使用量が多い家庭にも、電気・ガスの併用が向いています。
実際にオール電化とプロパンガスを併用している方のリアルな口コミ

オール電化とガスを併用している方の声を紹介します。
「最近よく思うんだけど、何でも一つに依存しないようにしないとなぁと思う。ネットも複数連絡手段必要だし、キャッシュレスも便利だけど現金必要だし、オール電化の家もいいけどうちはプロパンガス、電気併用とかしてるし。いつか起きる防災を日頃意識しとくのが大事かもなぁ」(引用:X)
「災害時プロパンガス便利だったよ。オール電化に頼るのは怖くてやだもん。エネルギーは分散しておかないといざというときに困る。暖房だって電気だけでなく灯油だけも併用とかね」(引用:X)
「ウチはプロパンガスも灯油も相変わらず併用なんだけど、オール電化で発電持たない家は、先月の電気代がハンパなかったらしい」(引用:X)
口コミからわかるように、併用を選択している方の多くは「エネルギー分散」による安心感を重視しています。災害時のリスク軽減や電気代の変動への備えとして、複数のエネルギー源を持つことのメリットを実感している声が多く見られました。
オール電化とプロパンガスの併用に関してよくある質問
Q. オール電化の状態からプロパンガスの導入は簡単にできる?
オール電化住宅でも、プロパンガス会社に依頼すれば後からガスを導入できます。ガスボンベの設置スペースを確保し、配管工事とガス機器の取り付けを行えば利用を開始できます。工事期間は通常1〜3日のため、比較的短期間でガス併用に切り替えられるでしょう。以前ガスを使用していた住宅であれば、既存の配管を再利用できるケースもあり、工事費用を抑えられる場合があります。ただし、新築時からオール電化の住宅では、ガス管の引き込み工事が必要になるため、費用と期間が増える傾向にあります。
Q. 賃貸・マンションでもオール電化からガス併用の切り替えはできる?
賃貸住宅では、大家さんや管理会社の許可が必要なため、入居者の判断だけで切り替えはできません。ガス配管工事は建物に手を加えることになるため、勝手に工事を行うと契約違反になる恐れがあります。まずは管理会社や大家さんに相談し、許可を得てから手続きを進めましょう。マンションやアパートなどの集合住宅では、管理規約や共用部分の制約があるため事前確認が必須で、ガス配管の新設が認められないケースも少なくありません。
Q. 一人暮らしの家庭ならオール電化のままがお得?
一人暮らしは電気やガスの使用量が少ないため、基本料金二重負担のデメリットが大きくなります。使用量が少ないほど基本料金の比重が高くなるため、併用のメリットを感じられない可能性があります。一人暮らしの場合は、光熱費のシミュレーションを行って、併用のメリットを得られるかを事前に確認することが大切です。日中の在宅時間や調理頻度によっては、オール電化のままのほうがお得なケースも多いでしょう。
Q. 併用ではなく完全にプロパンガスへ切り替える場合との違いは?
エコキュートを撤去してガス給湯器に一本化する「完全切り替え」と、エコキュートを残したまま調理などにガスを追加する「併用」は、費用も向き・不向きも異なります。完全切り替えの費用相場やメリット・デメリットは、こちらの記事で詳しく解説しています。
オール電化からプロパンガスに変更する人はなぜ多い?光熱費比較とメリット・デメリット
併用の導入相談におすすめの業者2選
オール電化とプロパンガスの併用を導入する際は、ガス給湯器やガスコンロの設置実績があり、既存のエコキュートとの併存を踏まえて提案できる業者を選ぶことが大切です。ここでは、ガス給湯器の設置に対応する業者をご紹介します。
| 業者名 | 取り扱いメーカー | 対応地域 | 商品保証/工事保証 | 現地調査 |
|---|---|---|---|---|
| 給湯器駆けつけ隊 | ノーリツ・リンナイ・パロマ・パーパス | 北海道・東北・関東・東海・関西より一部のエリア | 10年無料/10年無料 | 写真のみでも可 |
| 交換パラダイス | ダイキン・日立・三菱・パナソニックなど | 関東・東海・関西・中国より一部のエリア | 10年無料/15年無料 | 必須 |
給湯器駆けつけ隊(ミズテック)

給湯器駆けつけ隊(ミズテック)は、ガス給湯器とエコキュートの両方に対応する全国対応の交換業者です。オール電化とプロパンガスの併用を検討している旨を伝えれば、既存のエコキュートを活かした併用プランを提案してもらえます。商品・工事ともに10年保証が付いています。
交換パラダイス

交換パラダイスは、エコキュートの交換実績が豊富な専門業者です。設置条件の確認を重視しており、現地調査を行ったうえで無理のない工事プランを提案してくれます。工事保証が15年と長く、交換後の安心感を重視したい方に向いています。
各業者は取り扱いメーカーが幅広く、オール電化とプロパンガスの併用を検討している旨を伝えれば、希望に合ったプランを提案してもらえます。
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メリット・デメリットを理解してオール電化とプロパンガスの併用を検討しよう

オール電化とプロパンガスの併用には、光熱費を抑えたり料理の幅を広げたりできるメリットがあります。一方で、基本料金の二重負担やプロパンガス料金の地域差など、デメリットの理解も必要です。
電気・ガス併用を導入する際は、家族構成や在宅時間、料理へのこだわりなどを考慮して選ぶことが大切です。プロパンガスを導入する際は、複数の会社から見積もりを取り、適正価格で提供するガス会社と契約しましょう。また、エコキュートの交換時期が重なる場合は、給湯省エネ2026事業の対象になるかどうかも確認しておくと、設備更新の費用を抑えられる可能性があります。
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