パナソニック・ エコキュートのエラーコード一覧と対処方法を徹底解説!

  • 突然、エコキュートのリモコンに見慣れないエラーコードが表示されて驚いた。
  • エラーコードを見ても何が悪いのか全然わからない。

エコキュートを普段使っていて、こんな経験をされた方も多いのではないでしょうか。

特にパナソニック製のエコキュートは多機能なため、表示されるエラーコードの種類も少なくありません。

この記事では、パナソニックのエコキュートに表示される代表的なエラーコードの意味とそれぞれの対処法をわかりやすく解説します。

「修理が必要なのか?」「自分で直せるレベルの問題なのか?」を判断できるよう、症状や原因も交えて紹介していますので、ぜひ参考にしてください。

この記事の著者

給湯器のプロ

ミタニ

プロフィール

10年以上にわたり、給湯器・エコキュートの交換・修理の工事に携わり、豊富な経験・知識があります。現在は若手の教育・監督も担当する給湯器のプロです。これまでの交換工事などで得た経験・知識で、みなさんの快適な暮らしお手伝いしたいと思います。
【保有資格】ガス機器設置スペシャリスト、・ガス消費機器設置工事監督者、ガス可とう管接続工事監督者講、電気工事士1級、給水装置工事主任…など

パナソニック・エコキュートにエラーが出たら最初にすること

エコキュートにエラーが表示されたときは、焦らずに以下の手順で状況を確認しましょう。エラーによっては、ユーザー自身の操作だけで復旧できることもあります。

リモコンに表示されたエラーコードをメモ

まずは、リモコン画面に表示されたエラーコードをメモしましょう。型番や発生状況も一緒に記録しておくと、メーカーや業者への問い合わせ時にスムーズです。

お湯が使えるか・異音や異臭がないか確認

エラーが出ていても、お湯が出る・使える場合は一時的なトラブルの可能性もあります。逆に「お湯が出ない」「焦げたような臭いがする」「本体から異音がする」といった場合は、故障のサイン。無理な操作は避けましょう。

一度再起動(電源OFF→60秒→ON)してみる

多くの機種では、リモコンまたはブレーカーで電源を一度切り、60秒ほど待ってから再起動すると、軽微なエラーがリセットされる場合があります。応急処置として試してみましょう。

応急処置で直らない場合はエラーコードに応じた適正対処が必要

再起動しても改善しない場合は、表示されたエラーコードに応じて適切な対応が必要です。エラーコードから、その原因や対処の方法を確認しましょう。エラーコードの種類とその意味については次で詳しくご紹介します。

パナソニックのエラーコードは大きく3種類に分類

パナソニックのエコキュートでは、エラーコードの頭文字によって「誰が対応すべきか」や「故障の深刻度」をある程度見分けることができます。大きく3種類のエラーコードが存在するので、表示されたコードの最初の文字に注目してみましょう。

頭文字対応する人エラーの特徴
Uユーザー(利用者)使用環境に関するエラー
H販売店部品の修理が必要となるケースが多い
Fサービス会社本体に異常があり、交換が必要になる場合も

たとえば、「U51」というエラーコードが表示された場合、Uは「ユーザー自身で対処可能なエラー」であることを示しています。Uで始まるエラーは単純なものもあり、操作や確認だけで解決することがあります。

一方で「H18」や「F46」といったコードは、専門知識や部品交換を伴う可能性があるため、無理せず業者やメーカーに相談するのが安全です。

Uではじまるエラーコード一覧

「U」で始まるエラーコードは、以下のとおりです。

エラーコード内容と原因主な処置方法
U22断水検知:ふろ自動お湯はり時、注湯量が1リットル/分以下になる給湯元栓を「開」にする
U51浴そう栓忘れ検知:栓の閉め忘れで、お湯がたまらない浴そうの栓をする
U53浴そう満水検知:浴そうからお湯があふれる水位設定を確認する
U54初回残水探知:浴そうに残水があるため、自動お湯はりができない浴そうを空にする
U55浴そう未排水検知:浴そうの水が3日間 排水されていない浴そうを空にする
U61湯切れ検知:タンクにお湯がないため、お湯張りが停止したタンクにお湯がないことを確認し、お湯が沸くまで待つ

Hではじまるエラーコード一覧

「H」で始まるエラーコードは、以下のとおりです。

エラーコード内容と原因主な処置方法
H18暖房水漏れ異常:暖房配管などから水が漏れている暖房配管の水漏れ確認・補修
H25ふろフロースイッチ異常:ふろ循環ポンプおよびお湯はりの停止時、ふろフロースイッチONの異常を検出ふろ配管洗浄をおこないふろフロースイッチを掃除。ふろフロースイッチの点検・交換
H32給水サーミスター異常:給水サーミスターの断裂または短絡リード線などの確認・修正、または給水サーミスターの点検・交換
H37ふろ給湯サーミスター異常:ふろ給湯サーミスターの断裂または短絡リード線などの確認、またはふろ給湯サーミスターの点検・交換
H39追いだきサーミスター異常:追いだきサーミスターの断裂または短絡リード線などの確認、または追いだきサーミスターの点検・交換
H49追いだきポンプ異常:追い焚きポンプが回転しない、または回転し続けているリード線などの確認・補修、または追いだきポンプの点検・交換
H52補水弁異常・補水異常:補水弁を開くが、2分以内に満水にならない給水元栓の確認、補水弁フィルターの掃除、補水弁の交換
H56ふろ混合弁異常:ふろ混合弁の不具合、ふろ給湯サーミスタの不具合・故障ふろ混合弁、ふろ給湯サーミスターの点検・交換
H66酸素ファン異常酸素ファンが作動しないリード線などの確認・補修、または酸素ファンの点検・交換
H69暖房往きサーミスター過昇暖房往きサーミスターは70℃以上を30秒連続検出暖房往きサーミスターの交換

Fではじまるエラーコード一覧

「F」で始まるエラーコードは、以下のとおりです。

エラーコード内容と原因主な処置方補
F11ピークカット異常:熱交換器出湯温度が上がらないヒートポンプ配管系路の点検、タンク上部のノズル詰まりの除去。積層ポンプの点検・補修
F15ファンロック異常:ファンモーターが回転しない異物除去やコネクタ外れがないか点検・補修。抵抗値が異常の場合、ファンモーターの交換、正常の場合、プリント基板の交換
F17漏水検知:本体内部の水漏れ水漏れの補修、漏水センサーの点検・交換
F19出湯温度異常:水熱交換器の循環流量が確保できず、出湯温度が異常に上昇ヒートポンプ配管系路の点検。出湯サーミスター抵抗値を点検し、必要に応じて交換
F21電装品箱内温度異常:電装品箱内の温度が異常に高い据付寸法の点検、修正ファンモーターの点検、交換
F36外気サーミスター異常:外気サーミスターの断線または短絡リード線、コネクタ点検、修正。または外気サーミスターの点検、交換
F46CT異常:CTの断線、冷媒漏れ抵抗値2kΩ以上の場合、プリント基板の点検。交換抵抗値2kΩ未満では冷媒漏れ
F47漏水センサー断線検知:漏水センサーの断線リード線、コネクタの外れ確認・修正、または漏水センサーの交換
F62PFCサーミスター異常:PFCサーミスターの断線または短絡プリント基板点検・交換
F94水位センサー断線検知:水位センサーが断線したリード線、コネクタの外れ確認・修正、または水位センサーの交換

エラーが直らない!修理と買い替えの判断基準

エラーコードの内容を確認しても原因がはっきりせず、再起動を試しても直らない場合、「修理で直るのか、それとも買い替えた方がよいのか」と迷うこともあるでしょう。

エコキュートは決して安い買い物ではなく、本体価格や工事費も含めると高額になるため、すぐに買い替えを決断するのは難しいものです。とはいえ、無理に古い機種を使い続けることで、かえってランニングコストやトラブルが増えるケースもあります。

ここでは、修理か買い替えかを判断する際に知っておきたいポイントをご紹介します。どちらが自分にとって無理のない選択か、冷静に見極める参考にしてください。

修理で対応できる場合

  • 使用年数が比較的浅い(目安として10年未満)
  • メーカー保証や延長保証が有効期間内
  • エラーの内容が一時的なトラブルやセンサーの誤作動
  • 部品交換や設定の見直しで解決できる見込みがある

このようなケースでは、費用も比較的抑えられ、修理で長く使い続けられる可能性があります。保証期間中であれば、無償で対応してもらえることもあるため、まずはサポートに問い合わせてみましょう。

買い替えを検討すべき場合

  • 使用開始から10年以上が経過している
  • 一度直しても再発を繰り返している、または別のエラーも発生している
  • 修理費用の見積もりが高額(5万円以上)
  • 本体や部品がすでに製造終了しており、交換が難しい
  • 最新モデルの方が省エネ性能や機能面で優れており、光熱費削減が期待できる

特に10年以上経過した機種では、突然の不具合でお湯が使えなくなる可能性もあるため、早めに交換を検討しておくと安心です。

修理・交換を依頼するときの相談先

エラーコードの内容を確認しても原因がわからない場合や、自分では対処できそうにない場合は、専門の窓口に相談しましょう。パナソニック公式のサポートに問い合わせる方法のほか、交換を前提にした専門業者への相談も選択肢の一つです。

メーカーサポートに問い合わせる

製品の使用年数が比較的新しく、保証期間内である場合や、明らかに部品の不具合・一時的なトラブルと思われる場合、パナソニックの公式サポートへ連絡すると良いでしょう。取扱説明書に記載されている電話番号のほか、公式Webサイトからも問い合わせが可能で、症状に応じたアドバイスや修理の手配を受けることができます。

保証期間中であれば、無償で対応してもらえるケースもあるため、まずは保証書購入履歴を確認してみましょう。ただし、居住地域によっては修理までに日数を要することや、思ったよりも高額になる可能性もあります。

専門業者に相談してみる

エコキュートの修理や交換に対応している専門業者に相談するのも、安心な選択肢のひとつです。メーカー以外の業者でも、多くは複数メーカーに対応しており、故障の状態に応じて修理か交換かの判断をサポートしてくれます。

「まずは修理で対応できるか知りたい」「できれば長く使いたいけれど、買い替えも検討中」という場合にも、専門業者なら柔軟に相談できます。状況を確認したうえで、適切な提案を受けられるのが強みです。

また、交換が必要になった場合は、商品選びから工事まで一括で任せられるのも大きなメリット。最近では即日対応可能な業者もあり、急ぎのときにも頼りになります。見積もりが明確で、アフターサービスが充実している業者を選ぶと安心です。

エコキュートの専門業者のサービス比較や選び方はこちらで詳しくご紹介しているので、ぜひご覧ください。

まとめ|エラーコードを確認して、落ち着いて対応を

パナソニックのエコキュートにエラーコードが表示されたときは、まずは落ち着いて内容を確認することが大切です。
中には、自分で対処できる軽微なエラーもありますが、状態によっては修理や交換が必要な場合もあります。

どのような対応が適切かは、エラーの種類や使用年数によって異なります。ご自身で判断が難しいときは、メーカーや専門業者に相談することで、最適な方法を見つけることができるでしょう。

突然のトラブルに慌てず、この記事を参考に、エラーの内容に応じた適切な対応を取っていただければ幸いです。

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