エコキュートでおすすめしないメーカーはない!故障しやすい条件を要チェック!

  • エコキュートのおすすめしないメーカーはどこ?
  • 長く使いたいけれどおすすめはどこ?
  • エコキュートが故障しやすい条件は何?

本記事は、エコキュートの導入を検討していて、上記の疑問を持つ方の悩みを解決します。

エコキュートは本体が高いので、導入する際は誰でも慎重に検討するものです。とはいえ、あまり慎重になっていると選ぶことが難しくなります。そのため、譲れない条件を決めて、大事な要望を満たしたエコキュートを選びましょう。

本記事では、各メーカーの特徴やこだわりを解説します。

※本記事にはプロモーションが含まれています。

この記事の著者

給湯器のプロ

ミタニ

プロフィール

10年以上にわたり、給湯器・エコキュートの交換・修理の工事に携わり、豊富な経験・知識があります。現在は若手の教育・監督も担当する給湯器のプロです。これまでの交換工事などで得た経験・知識で、みなさんの快適な暮らしお手伝いしたいと思います。
【保有資格】ガス機器設置スペシャリスト、・ガス消費機器設置工事監督者、ガス可とう管接続工事監督者講、電気工事士1級、給水装置工事主任…など

壊れやすさとメーカーは無関係!それぞれの特徴を紹介

基本的に、他のメーカーと比べて故障が多いメーカーは存在しません。若干の差はあるものの大きな差ではないので、壊れやすいからおすすめしないというメーカーもありません。

そのため、エコキュートを選ぶときは、自宅の環境と機能を照らし合わせて検討してください。以下にて、各メーカーの特徴を紹介します。

パナソニックの特徴

耐久性を求めるなら、パナソニックのエコキュートを選んでみてください。

パナソニックでは、4本足でしっかりと固定されたエコキュートが販売されています。通常、多くのエコキュートに採用されているのは3本足です。しかし、3本足のエコキュートに負荷がかかると、タンクの後ろ足に荷重がかかって倒れやすくなります。そのため、強度をアップすべく、パナソニックはエコキュートに4本足の仕組みを採用しました。

また、パナソニック製のエコキュートは、高性能真空断熱材技術が採用されています。高性能真空断熱材技術は、完全にパナソニック独自のものというわけではありません。とはいえ、さまざまな家電を扱うメーカーだからこそ、多くの知識やスキルがエコキュートに活かされています。

ダイキンの特徴

ダイキンのエコキュートは、耐震性にこだわって作られています。

モデルによっては震度7レベルの地震に耐える壊れにくさがあり、停電時にもお湯が使えるところが魅力です。また、スマートフォンやタブレットとの連携を強化していて、外出先でもチェックできる仕組みが作られています。

ダイキンは、有償の延長保証サービスを提供しています。エコキュートの故障が不安な方は有償の延長保証を利用することで、いざというときにもサポートしてもらえるでしょう。

三菱電機の特徴

三菱電機は、タンク容量のラインナップを豊富にそろえているメーカーです。高いシェア率を誇るメーカーですが、さまざまな顧客ニーズに応えられる点も、シェア率を上げている原因のひとつだと推測できます。

スペースに無理のない容量のエコキュートを選べば、震災時の被害軽減につながるでしょう。

スペースにあった容量のエコキュートを選ぶと、点検やメンテナンスがしやすいというメリットがあります。反対に、無理をしてぎりぎりのスペースに設置すると、劣化に気づかず放置してしまうかもしれません。

エコキュートの耐久性に不安を覚える方は、家庭の環境にあったモデルを設置してみてください。

日立の特徴

日立は、水道水だけでなく井戸水で使えるエコキュートを販売しています。精密機械のエコキュートは、非対応の水を使うだけでも、故障の原因になるので注意が必要です。

しかし、日立のナイアガラタフネスというモデルは、高度の高い水道水や井戸水などに対応しています。そのため、水道インフラが整備されていない地域でも検討できることが強みです。

ほかにも、泡にこだわった「シルキー快浴泡」機能を搭載している製品があり、ワンランク上の入浴ができます。

コロナの特徴

コロナは独自の技術「ES制御」を採用しており、効率よく給湯することに長けています。

例えば、機種によっては運転制御機能に学習機能を付帯して、必要な量だけお湯を沸かすことが可能です。また、お湯の使用が少ない時間帯を効率的に利用することで、省エネを目指す仕組みができています。

コロナでは、エコキュートの耐腐食性と耐久性を向上させるために、銅管からステンレス化する取り組みも実施しています。ステンレスは従来の素材と比較して耐食性が高く、強度の高さも特徴です。

そのため、長期的に使用する予定がある場合は、コロナのエコキュート導入を検討してみましょう。

エコキュートが故障しやすい条件をチェック 

エコキュートの壊れやすさとメーカーは関係ないことです。しかし、故障しやすい条件や環境というものは存在します。以下を参考に、家庭の環境と照らし合わせてチェックしてみてください。

配管が凍結する地域である

配管が凍結する地域にエコキュートを設置する場合は、注意が必要です。

エコキュートの配管が凍結するとお湯が出なくなる可能性がありますし、本体が故障してしまう場合もあるからです。また、凍結により配管が破裂すると、水漏れの原因になります。

配管の凍結トラブルを事前に防ぐには、地域密着型で凍結トラブルに詳しい業者へ依頼することです。北陸や東北エリアなどの積雪がある地域なら、配管の凍結トラブルに詳しい業者が多いです。

このように、凍結する地域にエコキュートを設置すると、多くのトラブルを抱える可能性があるものの、前もって対策することが可能です。

住まいが沿岸部である

配管が凍結するエリアと同様に、沿岸部も注意が必要な地域です。エコキュートは潮風に弱い機械なので、沿岸部に設置する場合は、耐塩害仕様のタイプを選ぶ必要があります。

空気中の水分に塩分が多く含まれていると、金属が腐食するリスクも高まります。潮風にさらされることが確実なら、基本的に「耐重塩害仕様」のエコキュートを設置しましょう。

塩害地仕様のエコキュートは受注生産なので、目安として、納品に三カ月程度かかることがあります。潮風にさらされる地域に住む場合でも、エコキュートを設置する際は、塩害地仕様を検討することが大切です。

エコキュートに井戸水や地下水を使っている

基本的にエコキュートは、水道水で稼働することを前提として作られています。井戸水には、水道水には含まれていないマグネシウムやカルシウムなどが豊富に含まれていて、故障の原因になるからです。

前提として、カルシウムは過熱されると固体化します。

たとえば、カルシウムが豊富に含まれた状態の水をエコキュートに使った場合、本体の内部で温められて固体化してしまいます。エコキュートに毎日井戸水を通すと、そのたびに、本体の内部にカルシウムの個体成分がたまっていくわけです。

井戸水には、熱に弱くて沈殿しやすい成分が含まれています。そのため、エコキュートには水道水を使いましょう。

メンテナンスを怠っている

エコキュートのメンテナンスを怠っていると、機械の性能低下や寿命を縮めるリスクがあります。

たとえば、自分でできるメンテナンスと、プロに対応してもらうメンテナンスがあります。そのため、これらを定期的に実施しておくことで、エコキュートの寿命を伸ばすことにつながるでしょう。

以下では、ダイキンのエコキュートを例として、定期的にできるメンテナンスの種類を紹介します。

自分で実施するメンテナンスの例プロに依頼するメンテナンスの例
ふろ配管の洗浄リモコンのお手入れ
貯湯ユニットのお手入れ
ヒートポンプユニットのお手入れ
(お手入れとは乾いた布でふくこと)
ふろ接続アダプターのお手入れ
(フィルターを取り外して水洗い)
半年に1回ふろ配管をしっかり洗浄
貯湯ユニットを洗浄
ダイキンの場合は3年目、6年目の点検を推奨している
エコキュートに使われている消耗品の部品をチェックするため

エコキュートのメンテナンスや修理は、メーカー以外に、交換業者が実施してくれることもあります。お問い合わせフォームやお電話などから、エコキュートの気になる症状をご連絡ください。

長期間不在である

自宅を長期間あける場合、適切な対応が必要です。なぜなら以下のようなリスクが高まり、故障の原因になるからです。

  • 貯湯タンクの内部が不衛生な状態で放置される
  • 故障や漏電の危険がある
  • 冬場は凍結して損傷する可能性がある

不衛生な状態でエコキュートを放置していると異物が詰まり、さまざまなトラブルを引き起こします。そのため、1週間以上留守にするなら沸き上げ休止機能を利用する、1ヶ月以上なら電源を切ってから水抜きする、などの対策をしましょう。

とはいえ、数日間家をあけるだけの場合、神経質になりすぎる必要はありません。

エコキュートをおすすめしない人の特徴 

従来のガス給湯器を使い慣れている人がエコキュートに変えると、違和感を覚えることがあります。また、「追い炊き機能を使いたい」というように、ガス給湯器の一部にも搭載されている機能を使いたい場合は、エコキュート以外の選択肢も視野に入れましょう。

ここでは、エコキュートをおすすめしない人の特徴を解説します。

初期費用が気になる人

初期費用を抑えたい人は、エコキュート以外の給湯器がおすすめです。

エコキュートは工事費込みで40万円や50万円など、まとまった費用が必要になります。そのため、はじめて導入するときは、購入を躊躇する人もいるでしょう。

エコキュートの価格が上がる要因は、以下の通りです。

  • 貯湯タンクの容量
  • エコキュートのグレード
  • メーカー
  • 機能の充実度

もちろん、タンクが大きいものほど、機能が充実しているものほど高くなります。

また、エコジョーズの場合、本体価格は35万円ほどなので、エコキュートと比較して導入しやすい価格帯が魅力です。本体価格がリーズナブルな給湯器を選ぶことで、初期費用が抑えられます。

エコキュートは、給湯省エネ2025事業の対象機器です。そのため、要件を満たせば、エコキュートを設置することで補助金がもらえます。予算の上限に達し次第、補助金の交付が終了するので、補助金がほしい方は早めにご検討ください。

参照:給湯省エネ2025事業

騒音問題が気になる人

エコキュートは、騒音問題が気になる人に向いていません。

というのも、エコキュートは電気料金が安い時間帯に沸き上げを実施する機械だからです。深夜電力は22時から翌朝7時に設定されていることが多いですが、この時間は多くの人が就寝中です。

周りが静かだと、少しの環境音でもよく響きます。そのため、「こんな音で?」と感じる音量で苦情が来ることもあります。

騒音問題が気になる人は、日中の稼働中だけ動作音がする機械を選びましょう。

お湯切れがあると気になる人

エコキュートのお湯切れが気になる人は、エコジョーズや通常のガス給湯器なども視野に入れておきましょう。

貯湯式の給湯機であるエコキュートは、タンクに貯めておいたお湯がなくなると供給が不可になります。一時的な現象にすぎないものの、シャワー中にお湯切れしてしまうと、気になる人もいるはずです。

とはいえ、エコキュートはお湯切れすることを前提として、対策機能が搭載されています。タンクのお湯が少なくなった場合は、追加で沸き増しをしてくれる機能が便利です。

お湯切れを前提とした対策はされていますが、大量のお湯をすぐに沸かすことには向いていません。

日々の暮らしでお湯切れが気になる人は、エコキュート以外も視野に入れて検討してみましょう。

プラン変更の手間が気になる人

エコキュートを使うときは、オール電化もしくは夜間の電気代が安くなるプランに変更することが一般的です。

電気料金のプランを時間帯と連動させるには、通信機能を備えた電力メーターが必要です。この電力メーターは、工事をして設置してもらいます。また、エコキュートに対応した配線がない場合は、電気工事が発生する可能性もあります。

とはいえ、エコキュートは長い目で見ると電気代を節約できます。そのため、将来へ投資するか、手間がかからない機器を選ぶかが、判断基準になるでしょう。

水圧が低いと気になる人

エコキュートを使っていると水圧の低さが気になる人もいます。その理由は、蛇口やシャワーといった家庭内の給湯設備を守るためです。

前提として、水は温度が高くなると、体積が増える性質があります。つまり、エコキュートから流れてきた水がそのまま蛇口やシャワーまで来てしまったら、給湯設備が耐えられず壊れてしまうかもしれません。

家庭内の給湯設備を守るために一度減圧させているので、結果的に水圧が低いと感じる人が出てきます。

また、ガス給湯器にはエコキュートのように「貯湯タンク」がありません。必要なときに水を瞬間的に出す仕組みなので、減圧はほとんど必要がないわけです。

エコキュートをおすすめする人の特徴

エコキュートは、従来のガス給湯器とは異なる性質を持つ機械です。仕組みや特徴を把握しておくことで、家庭にあっているかどうか判断する基準になります。以下を参考にしながら、ご自分の要望と照らし合わせつつ、チェックしてください。

断水や停電時にそなえたい人

断水や停電時にそなえたい人は、エコキュートがおすすめです。エコキュートの貯湯タンクに水があると、災害時に生活用水として活用できるからです。

ただし停電時は、お湯の温度調節ができません。思っているよりも熱いお湯が出ることもあるので、お湯の温度を確かめてから使用してください。

また、エコキュートの機種によっては、停電時にバックアップ機能がついたタイプもあります。時刻や個人的な設定などを記憶しておいてほしいときは、バックアップ機能付きのエコキュートをご検討ください。

火災のリスクを減らしたい人

エコキュートはガス給湯器と比べて、火災のリスクが少ない機器です。火災のリスクが少ない理由は、それぞれの仕組みにあります。

エコキュートの仕組みガス給湯器の仕組み
主に電気や大気中の熱で動く機械。ヒートポンプユニットと貯湯タンクを使う。
1.大気中の熱をヒートポンプユニットに集める
2.集めた熱を高温にする
3.熱交換器で水に伝えてお湯を沸かす
4.作ったお湯を貯湯タンクに集める
本体はひとつのみ。
1.蛇口をひねると給湯器本体に水が流れる
2.センサーが水を感知して給湯器が点火する
3.点火した火が配管をあたためる
4.配管の中の水があたたまる
5.加熱された水がお湯になって給湯される

つまり、エコキュートはお湯を沸かすときに燃焼することがありません。火災のリスクが軽減される理由は、ガス給湯器のように直接点火してあたためないからです。

太陽光発電を使っている人

太陽光発電を使っている人は、エコキュートの導入を検討してみてください。

現在は、太陽光発電の余剰電力を買い取る「FIT制度」はありません。2019年までは国が余剰電力を買い取ってくれたのですが、その制度がなくなったので余剰電力の価格が下がりました。

つまり、余剰電力を売却しても安いので、「それならエコキュートを導入して自宅で電力を使おう」と考える人が出てきたのです。太陽光発電とエコキュートを一緒に導入することで、電気代の節約になります。

たとえば、以下のような使い方ができます。

  1. 朝もしくは昼に太陽光を使って発電しておく
  2. ①の電気を使用して昼間にエコキュートを稼働させる
  3. 入浴のタイミングにあわせてお湯が沸くように設定しておく
  4. 夜に入浴する
  5. 夜の電気使用量をカットする

上記のように、電力を自給自足するスタイルは、多くの家庭で取り入れられています。ちなみに上記の3番は、基本的にフルオートタイプのエコキュートが対応しています。便利な機能はフルオートタイプのエコキュートに搭載されていることもあるので、予算と相談しながらご検討ください。

以下の記事では、エコキュートの業者を紹介しています。

まとめ|壊れやすさとメーカーは無関係!注目したいのは環境

エコキュートのおすすめしないメーカーについて解説しました。日本では主要メーカーの場合、とくに壊れやすいメーカーは存在しません。そのため、エコキュートの故障を心配している方は、以下の点に注意して選びましょう。

  • エコキュート本体の耐久性はどれくらいか
  • 耐震性にこだわって作られているかどうか
  • アフターフォローはしっかりしているか

上記に着目しながら選ぶだけでも、いざというときにフォローがあるので、安心感が異なります。また、今回紹介した機能は、すべてのエコキュートに備わっているとは限りません。必要な機能がある場合は、ご自身でメーカーまたは交換業者に尋ねてみてください。

それぞれの特徴を理解することで、ご家庭にあったエコキュートが選べるでしょう。