給湯器の悪徳業者を見抜くコツや想定されるトラブルをチェック！

• 給湯器交換の悪徳業者によくある特徴リストを知りたい
• 違和感はあるが悪質かどうか分からない
• 悪質業者による給湯器のトラブルを回避したい

給湯器業界は優良な業者が大半ですが、何かには高額な費用を請求したり、雑な施工をするような悪徳業者も存在します。

特に悪質な場合は、給湯器の無料点検などを謳って、詐欺に持ち込むようなケースもあります。そのため、対応中に少しでも違和感を覚えた場合は、悪徳業者でないかをしっかりと調査し、必要に応じて断ることが大切です。

本記事では、悪徳業者のよくある特徴リストや、トラブルにあわないための対策をまとめました。悪徳業者の手口や対処法が分かれば、安心して給湯器の交換を依頼できるでしょう。

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この記事の著者

給湯器のプロ

ミタニ

プロフィール

10年以上にわたり、給湯器・エコキュートの交換・修理の工事に携わり、豊富な経験・知識があります。現在は若手の教育・監督も担当する給湯器のプロです。これまでの交換工事などで得た経験・知識で、みなさんの快適な暮らしお手伝いしたいと思います。
【保有資格】ガス機器設置スペシャリスト、・ガス消費機器設置工事監督者、ガス可とう管接続工事監督者講、電気工事士1級、給水装置工事主任…など

【結論】業者の対応に少しでも違和感を覚えたら依頼しないこと 

給湯器業者の対応に違和感を覚えたら、その場で遠慮なく断りましょう。

違和感を放置していると、高額な費用を支払うなどトラブルに巻き込まれ、泣き寝入りすることになる可能性もあります。

そのためその場で契約せず、一旦時間を置いてよく考えるようにしましょう。

給湯器の悪徳業者によくある特徴リスト

悪徳業者は消費者をだました後で見つけられないように、さまざまな手口を用いています。

以下の特徴がある場合は悪質な可能性が高いため、多方面から情報を収集して惑わされないようにしましょう。

ここではそれぞれについて、詳細をお伝えします。

会社概要が分からない

信頼性や透明性を掲示するために、基本的にほとんどの企業は会社概要を公式サイトにて明記しています。連絡先が分かれば顧客は好きなタイミングで連絡できますし、事業内容は企業が精通している分野の把握に役立ちます。

会社概要が分からなければ顧客から怪しいと思われるため、企業にとっても記載しない理由がありません。信頼性や透明性を示すための大切な情報を記載していない企業であれば、悪徳業者と疑ってもよいでしょう。

実績が見当たらない

実績は評価基準のひとつであり、顧客に実力や信頼性を示せます。とくに成果実績や顧客満足度は知識がない人にとっても分かりやすいため、多くの企業がアンケートを取って収集している情報です。

多くの企業が収集している実績を見つけられないということは、悪徳業者である可能性が高いです。

接客態度に違和感を覚えて不安がぬぐえない

業者が自宅に尋ねるより前の段階で、接客態度に違和感を覚えることがあるでしょう。

• 電話対応のていねいさ
• 言葉づかいや声のトーンに違和感がないか
• 知識のない人にも分かりやすい説明をしてくれるか

上記の部分で少しでも高圧的な態度や粗雑な受け答えがあれば、ほかの業者への依頼を検討しましょう。

保証やアフターサービスがよく分からない

給湯器は一般的に何年も継続して使用する機器です。

そのため、給湯器の交換や修理に対応している会社は、保証やアフターサービスの内容について明示しています。優良な業者は、商品に対する保証と工事に対する保証は内容が異なることや、自社が対応できる保証内容に関して公式サイトに記載しています。

商品の保証は「メーカー保証」と呼ぶ場合があり、業者によって延長保証などもあるため注意が必要です。

ややこしい保証内容だからこそ公式サイトで記載することが重要ですが、悪徳業者は保証やアフターサービスが不明瞭なのが特徴です。

このように、給湯器交換の悪徳業者には、共通していくつかの特徴があります。これらは従来の給湯器だけではなく、エコキュート交換の悪徳業者にも同様の特徴が見られるでしょう。

なお、エコキュート交換の悪徳業者の見分け方は、以下の記事で詳しく解説していますので合わせてご覧ください。

悪徳業者と優良な業者の違い

悪徳業者の特徴は先述したとおりです。

では、実際に優良な業者と比較すると、対応にどのような差があるのでしょうか。次の表に対応の違いをまとめましたので、チェックしてみてください。

このように、悪徳業者と優良業者は、対応に大きさ差があります。対応に少しでも違和感を感じた時は、ネット上の評判などを調査しつつ、見分けてみてください。

また、給湯器ナビでは多くの実績を持つ優良業者を紹介しています。口コミ・評判が良く、信頼できるおすすめの業者なので、ぜひ参考にしてみてください。

給湯器の悪徳業者に依頼すると発生するトラブル 

誤って悪徳業者に依頼してしまうと、知識のない人には分からない部分で手抜き工事をするといった、思わぬトラブルに遭う可能性があります。あらかじめトラブルの事例を把握しておくことで、被害を最小限に減らせるでしょう。

資格を持っていないスタッフによる手抜き工事

資格を持っていないスタッフに給湯器を交換または修理させると、手抜き工事をされるかもしれません。たとえば、よくある手抜き工事の事例は以下の通りです。

• 銅管の絶縁処理不足
• アース線の接続不足
• 定期点検を怠ったことによるガス漏れ
• 可とう管ラベルが貼られていない現場

給湯配管が直接埋設されていると、むき出しになっている箇所へ電気が集まり、腐食の原因となります。そのためむき出しの部分にいくつかの保護処理をすることが一般的ですが、不適切な施工のまま放置されることもあります。

アース線は、近隣で落雷があった際に感電や火災事故を防止する、重要な役割を持つ線です。一般的には電子レンジや冷蔵庫など水回りで使用する家電に付属しているため、給湯器はアース線をつけることがのぞましいです。

手抜き工事は、上記の通り知識のない人には分かりにくいものの、対象の機器や住環境にとって重要なポイントとなっています。

そのほかには、止水栓が取り付けられていない、タンクの上部が固定されていないなどの事例もあります。

相場とかけ離れた請求

給湯器の悪徳業者は理由をつけて、相場とかけ離れた請求をします。高額な請求をする業者に騙されないためには、複数の業者に同じ条件で相見積もりをとって、比較しましょう。

とくに、見積書を見て「数量一式」とまとめて記載されている場合は、どのような項目が含まれているのか尋ねましょう。顧客の質問に対してあいまいな受け答えをする業者は、悪徳業者の可能性が高いです。

専門業者の公式サイトを閲覧することである程度の金額が把握できるので、ご自分でも確認しておくとよいでしょう。

不必要な工事による不当な請求

使用可能な部品を交換させて不当な請求をする手口は、悪徳業者が頻繁に使用しています。使用している給湯器において部品を確認しておいたりメーカーの適正価格を確認したりしておくことで、被害を防ぎやすくなります。

給湯器はライフラインであるため、「もしも使えなくなったらどうしよう」という消費者の不安をあおる悪質な手口です。

必要な連絡の遅延

給湯器の悪徳業者は、利益を得ることだけに力を入れています。そのため、即日対応を謳っているものの嘘であることや、スタッフの育成を怠って工事に時間がかかる事例などがあります。

優良な業者は顧客へのていねいな対応が自社のためになることを知っているため、時間がかかってもスタッフの育成をしていることが一般的です。

交換工事のあと連絡先が不明

悪徳業者は工事後の責任を放棄するため、簡単に連絡先が分からないよう工夫しています。

公式サイトに住所の記載があっても該当の場所に住所が存在しないといった、悪質な手口を使うときもあります。

電話番号が分かる場合でも、表示される電話番号を偽装しておりかけ直せないようにしていることがあります。連絡相手の分からない電話がかかってくるときは、日ごろから非通知や知らない番号に応答しないようにしましょう。

給湯器の悪徳業者に騙されないための対策

悪徳業者と優良な業者の違いを理解したうえで以下の手順を踏むと、トラブルに遭いにくくなります。

給湯器の価格・相場を事前にチェック

あらかじめ給湯器の費用や相場を把握しておくことで、高額な請求をされたときに気づけます。

ガス給湯器の費用相場は15万円から40万円となっており、おもに以下3つの費用で構成されています。

• 給湯器の本体にかかる費用
• 標準工事費
• 標準工事費とは別にかかる工事費

給湯器は一般的に号数が大きく、機能が多い機器ほど高価です。給湯タイプは給湯専用がもっとも安く、追い炊き機能や暖房機能が付くと高価になります。

そのため給湯器が高価だと感じたときは、号数や機能に注目してください。

また、同じ条件で複数社に相見積もりを取れば、費用の差に気づくきっかけとなります。同時に項目の詳細を確認しておくことで、どの費用がどれくらい高額なのか把握できるでしょう。

相見積もりをすることで価格交渉もしやすくなるので、気になる業者を2〜3社ピックアップして見積もりを依頼してみましょう。下記でおすすめの業者を紹介していますので、こちらから対応エリアに合わせて選ぶのがおすすめです。

公式サイトの各情報が正確かを調査

依頼したい業者がある程度定まったら、公式サイトを見て、各情報が正確かを確認しましょう。

特に保有資格や施工実績、会社概要などは要チェックです。

悪徳業者はそもそもこの辺りの情報が未掲載だったり、曖昧だったりします。

信頼できる業者は実績を写真付きで複数掲載していたり、保有資格を掲載していたりと、正確な情報を載せているため、チェックしてみてください。

口コミ・評判で実際に利用した人の声を聞く

公式サイトの情報は、各会社が自由に作成することができます。そのため、実際は自分たちにとって都合の良い内容ばかりを掲載しているケースもあるかもしれません。

このような場合は、GoogleマップやSNS、各種掲示板にあるような口コミ・評判を参考にするのがおすすめです。

実際に問い合わせ〜施工までを依頼して、サービスを利用した人の声であれば、かなり信憑性があります。

「スタッフが丁寧だった」「翌日には対応してくれた」「見積もりが一番安かった」など、具体的に良かった点を記載しているような口コミも多数あるので、ぜひチェックしてみてください。

逆に「施工が雑だった」「積極態度が悪い」のような内容が多くみられる場合は、注意が必要です。

給湯器の悪徳業者に依頼してしまった際の対処法

押しの強さに負けて悪徳業者と契約してしまった際は、クーリング・オフ制度や消費者ホットラインなどを活用してみましょう。大切なことは、心細い状態で、一人で行動しないことです。

施工した業者に連絡する

悪徳業者に依頼してしまったと気づいたときは、まず施工した業者に連絡をしましょう。電話のときに以下を具体的に伝えれば、相手も顧客の要望が理解しやすくなります。

• 具体的な被害の実例
• 改善を求める箇所

業者からの説明が分かりづらかったり高圧的だったりする場合は、消費者センターに相談してみましょう。トラブルを解決するには専門的な知識を要するため、弁護士に相談しても問題ありません。

クーリング・オフの制度を活用する

クーリング・オフは以下に該当する消費者が活用できる制度であり、なるべく早い対応が必要となります。

業務提供誘引販売取引は、収入を得られる仕事を紹介して、該当の仕事に必要であるとして商品を購入させる詐欺です。給湯器交換の悪徳業者は主に、訪問販売や電話勧誘販売となります。

クーリング・オフ制度を適用させるには、以下に必要な書類を送りましょう。

• 販売会社
• クレジット会社
• 訪問購入の場合は買取業者

消費者ホットラインに電話する

消費者ホットライン「188」に相談することで、解決の糸口が見つかるかもしれません。通話料金がかかるため、相談したい内容をあらかじめまとめてから電話をかけましょう。

クレジットカード会社や銀行に連絡する

クレジットカード会社や銀行に連絡して、返金の手続きや支払いの差し止めができないか相談しましょう。無料の点検を謳って高額な費用を請求された事例は詐欺に該当するため、被害者としての権利を主張することが重要です。

高齢者を狙った悪徳業者の手口と注意すべき常套句

給湯器交換の悪徳業者は高齢者をターゲットにして、主に以下の手口を使っています。

1. 給湯器の無料点検や格安リフォームを装って相手に近づく
2. 耳障りの良い理由をつけて家に上がる
3. 不適切な施工をした後で高額請求をする

アポ無しで無料点検を口実に訪問してきたうえ下記を伝えられたら、とくに注意が必要です。

• マンションの管理会社から委託されている
• 市町村から委託されている
• 有名なガス会社の名前を騙る

基本的に優良な業者や頻繁に利用している業者は、訪問前に連絡してくれます。連絡もせず訪問してきた業者は相手にしないよう意識しましょう。

まとめ｜給湯器の悪徳業者による被害は事前に防げる！

給湯器の交換や修理は必要になったタイミングで、ご自分で依頼をすれば問題ありません。そのため接客態度に違和感を覚える業者の話をうのみにせず、すみやかに断りましょう。

前もって以下の対応をしておけば、被害を最小限に減らせます。

• 悪徳業者の手口を家族と共有しておく
• だまされたときに相談できる窓口を把握しておく
• 優良な交換業者の対応方法を確認しておく

給湯器ナビでは、優良業者へのインタビューも実施しています。以下の記事も合わせてご覧ください。

>>優良給湯器業者へのインタビュー記事はこちら