- 無料点検の業者は怪しいかどうか判断がつかない
- 適切な工事をしてくれる業者かどうか分からない
- 無料点検の業者とトラブルに遭ったがどうすればいいかわからない
無料点検を謳う業者とのトラブルは、事前に各メーカーの接客方法を把握しておくことで防げます。
本記事では、アポなしで無料点検をすると訪問してくる業者への対処法などを解説します。
アポ無し訪問をしてきた業者や電話をかけてくる業者に惑わされないよう、最後までチェックしてみてください。
※本記事にはプロモーションが含まれています。

給湯器のプロ
ミタニ
10年以上にわたり、給湯器・エコキュートの交換・修理の工事に携わり、豊富な経験・知識があります。現在は若手の教育・監督も担当する給湯器のプロです。これまでの交換工事などで得た経験・知識で、みなさんの快適な暮らしお手伝いしたいと思います。
【保有資格】ガス機器設置スペシャリスト、・ガス消費機器設置工事監督者、ガス可とう管接続工事監督者講、電気工事士1級、給水装置工事主任…など
目次
【結論】アポ無し訪問で給湯器の無料点検は詐欺の可能性が高い

結論から言うと、アポ無しで「給湯器の無料点検をする」と言われたら詐欺業者の可能性が高いです。
優良な業者やメーカーなら、訪問することを事前に報告するからです。また、あらゆる広告の手法がある現在においてわざわざアポ無し訪問を選択する理由は、消費者に考える隙を与えないためという目的があります。
トラブルに遭った人の相談が相次いでいる
全国の消費生活センターに被害を相談する方の多くは、70歳以上の方です。そのためご実家が遠方にある方も、十分にご注意ください。
突然訪問してくる無料点検は詐欺の可能性が高いことを、ご家族の方と前もって話しておくと被害を最小限に食い止められるでしょう。大手のガス会社やマンションの管理会社をいつわる事例も多発しているため、アポ無しで訪問してくる業者はほとんど怪しい、ぐらいの伝え方で問題ありません。
厳密に言うと、アポ無し訪問してくる業者のすべてが悪徳業者というわけではありません。しかし、知識がなかったりご年配であったりする方には、悪徳業者かどうか見分けることが困難です。
本来給湯器やエコキュートの交換は、何社も見積もりを取ってから依頼するものです。これらのことを事前に伝えておくと、大切なご家族がトラブルに遭いにくくなるでしょう。
給湯器の点検トラブルは1,000件以上にのぼる
国民生活センターによると、給湯器の点検トラブルは2023年時点で1,099件となっています。相談件数は2022年の561件と比較しておよそ3倍であり、主に高齢者が詐欺のターゲットです。
給湯器の点検や修理が必要なら自分から連絡する
給湯器の点検や修理をしたいタイミングで、業者やメーカーに自分から連絡をしましょう。連絡をする際もあらかじめ費用を把握しておくと、高額の請求に惑わされることがありません。
たとえばリンナイでは、家庭用の商品は製造後10年、業務用の商品は製造後3年が点検の目安だと掲示しています。お客さまの申し出に応じて「あんしん点検」や「点検・修理」を実施しており、快適に使用できるよう努めています。
玄関先で給湯器の無料点検をすると言われたときの対処法

無料点検を謳って業者が訪問してきたときは、その場で判断せず断ることが重要です。訪問してきた業者を冷たく突き放すことが困難な方に向けて、いくつかの対処法を紹介しています。
必ずインターホン越しに断ること
給湯器やエコキュートの無料点検がしたい、と業者が突然訪問してきたら、以下の言い方で断りましょう。
- 以前お願いした業者が頻繁に点検をしてくれる
- 今は必要ない
- すでに契約済み
宗教勧誘と同じで、できれば理由を話さずに断り、すみやかにインターホンを切ることがのぞましいです。
その場で判断せず一旦誰かに相談すること
無料点検を謳う悪徳業者が訪問してきたときは、その場で判断せず誰かに相談することが重要です。
たとえば、考える時間が必要である旨を訪問販売員に伝えることが有効です。それでも無理な勧誘をしてくる訪問販売員には、法律で消費者には考える時間が保証されている旨を伝えましょう。
訪問販売員に以下を伝えることも、有効な場合があります。
- 特定商取引法をご存じですよね?
- クーリングオフの権利があることを知っています
必ずしも引き下がってくれるわけではありませんが、一定の知識がある人間だということを訪問販売員に示せます。知識があるということは相手に対しての警告になるため、その他のターゲットを選ぶ可能性もあるでしょう。
給湯器のメーカーや販売業者に確認すること
給湯器やエコキュートの無料点検を受けて相手の言葉に流されないために、あらかじめ給湯器のメーカーや販売業者に確認しておきましょう。
正規のメーカーは自社の接客方法を公式サイトに記載しているため、事前に読んでおけば訪問販売が来た際も違和感に気づくはずです。事前の知識がなければ相手が身分を偽っていたとしても、気づくことが困難となります。
ポストにチラシだけ配布してもらうこと
玄関を開けないための口実として、ポストにチラシだけ配布してもらう方法があります。
上記はせっかく来てもらったのに悪いな、と考えがちな方に向いている方法ですが、後日あらためて訪問される可能性があるため注意が必要です。
給湯器の無料点検でトラブルに遭ったときの対処法

無料点検を謳う業者のトラブルに遭ったときでも、対処法や相談先があります。第三者に相談することで冷静に対応できる場合があるので、慌てずに以下をご利用ください。
クーリング・オフが利用できないか確認する
特定商取引法ガイドによると、法律で決められた書面を受け取った日から数えて8日以内であれば、クーリング・オフが利用できます。消費者が契約を申し込んだり締結したりした場合でも有効です。
また、事業者が消費者に対して、クーリング・オフに関して事実と異なることを告げたり威迫したりする場合もあるでしょう。上記の場合は、該当の期間を過ぎてもクーリング・オフが可能です。
消費者ホットラインの存在を把握しておく
消費者庁が提供している消費者ホットラインの存在を把握しておくと、いざというときに役立ちます。
身近な消費生活センターや消費生活相談窓口を案内してもらえる「188」にかけて、相談してみましょう。お持ちのスマートフォンから、そのまま3ケタの数字を入力するだけでつながります。
上記が通話中でつながらないタイミングなら、「03-3446-1623」も利用可能です。平日の10時から12時、もしくは13時から16時の間に対応してもらえます。
無料点検における手口や狙われる人をチェック

給湯器の無料点検詐欺に狙われやすい人や、よく使われる手口を紹介します。
狙われやすい人 | 70歳以上の高齢者 |
常套句や手口 | 「このままでは壊れる」と不安をあおる 「古くて年数が経っているから危険だ」と不安をあおる 「使用年数の限界なのでこのままでは自然発火する」と不安をあおる 「今契約すれば割引する」と契約を急かす 無料点検後に新しい給湯器への交換をうながす |
常套句や手口はいずれも、不安をあおったり考える時間を与えなかったりすることが特徴です。
もし訪問販売員が来て玄関を開けてしまったら、今自分が不安を感じているかどうかに注目してください。そして、不安を感じていることが分かったときは、訪問販売員のペースに乗せられる前にきっぱりと断りましょう。
無料点検を謳って興味を持たせる手口が一般的である
はじめから高額な請求をされるわけではないため、「無料なら良いかな」と点検を承諾してしまう方が多くいます。無料を謳って消費者に近づき、安心させて高額な費用を請求する卑怯な手口です。
高齢者の不安をあおって購入させる
高齢者の不安をあおって契約させるために、身分をいつわって近づく事例もあります。
- 大手のガス会社の人間である
- マンションの管理会社から委託された業者である
- 自治体から委託を受けた
上記のことを言われると耳障りがよいため、うっかり玄関のドアを開けたり点検を承諾したりしてしまいがちです。しかし、どんなに優良業者を装っていても、突然訪問してくる業者は家に入れないようにしましょう。
悪徳業者の手口と対処法をさらに詳しく知りたい方には、以下の記事がおすすめです。
正規メーカーの対応方法を事前にチェック

ノーリツやリンナイなど給湯器の正規メーカーが掲載している、各種対応方法を確認しておきましょう。
悪質な訪問販売の存在を公式サイトに明記している
正規のメーカーは定期点検を装った訪問販売の存在に気づき、なるべく早い段階で公式サイトに明記しています。たとえばノーリツは自社を名乗る点検詐欺の情報があった際に、お知らせのページで紹介しています。
前もって以下の情報を確認しておくことで、点検詐欺に遭いにくくなるでしょう。
- 点検や修理などの施工はノーリツコンタクトセンターで受けている
- お客さまの申し込みがない限り点検や修理をしない
- 点検や修理を依頼されたときは前もって日程調整する
- 身分証または認定証を携帯している
自社の接客方法を公式サイトに明記している
リンナイは、自社の接客方法を公式サイトに掲載しているため、事前に確認しておきましょう。
悪質な業者は消費者の気を引くため、ガス機器へ勝手にシールが貼られる事例があります。身に覚えがない業者のシールが貼られていることに気づいたときは、記載されている番号に連絡しないようにしてください。
給湯器の無料点検に関してよくある質問

トラブルに遭ったときの対処法や法定点検の費用など、給湯器の点検に関する質問に答えました。
無料点検を謳う業者のトラブルに遭ったらどうしたらいいですか?
消費者ホットラインの「188」にかけて、トラブルの詳細を伝えましょう。通話中のときは「03-3446-1623」の番号も使用できます。業者の接客態度や施工後の使用で違和感を覚えたことがあれば、随時内容をメモしておき、消費者ホットラインに相談しましょう。
給湯器の無料点検は怪しいですか?
すべての業者が怪しいわけではありません。しかし、アポ無し訪問で無料点検をしてくる業者は、基本的に怪しいと想定しておきましょう。
家に入れると粗雑な施工をされたり高圧的な態度を取られたりと、嫌な気分になる可能性が高まります。リンナイやノーリツなど正規のメーカーは自社の接客方法を公式サイトに記載しており、お客さまのトラブルを防ぐことに努めています。
給湯器の法定点検は無料ですか?
費用差はあるものの、すべてのメーカーで有償点検となっています。費用の目安は10,000円であり、作業時間は基本的に1時間程度です。長く給湯器を使い続けるためには、法定点検とその他の点検をすみやかに実施することです。
給湯器の無料点検の電話はどこからかかってきますか?
怪しい業者からかかってきた電話の場合、所在地が不明なこともあります。公式サイトに住所を記載していても、その場所に会社が存在しないケースもあるため注意が必要です。
所在地をあいまいにしている理由は、手抜き工事をしたことによるクレームや法的問題が発生したときなどに、責任を回避するためです。電話番号が分かる事例でも、たとえば表示される電話番号を偽装していたり非通知でかけてきたりして、情報をもとに追跡されない工夫をしています。
まとめ|給湯器の点検や交換はメーカーや業者に依頼すればOK!

給湯器の点検や交換が必要になったときは、自分からメーカーや業者に連絡することでトラブルに遭いにくくなります。
- アポ無しで無料点検に来た業者は家に入れない
- その場で判断せず複数人の意見を聞く
- メーカーの対応方法を把握しておく
- 怪しいと思ったらメーカーに問い合わせる
上記のポイントを守れば、突然訪問したり電話をかけてきたりする業者に惑わされないでしょう。悪徳業者に手抜き工事をさせないためにも、上記のことをご家族で共有してください。