エコキュートの主要6メーカー比較!それぞれの口コミもチェック

  • エコキュートにはどんなメーカーがある?
  • それぞれのメーカーの強みは?
  • 故障しやすいメーカーはある?

本記事ではエコキュートを比較している方に向けて、各メーカーの機能を解説します。各メーカーの強みや機能を比較しながら解説しているので、選ぶ際の参考にしてください。

もちろん、今回紹介するメーカーと機能がすべてではありません。しかし、比較することで、ほしいエコキュートの傾向が掴めるようになるでしょう。

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この記事の著者

給湯器のプロ

ミタニ

プロフィール

10年以上にわたり、給湯器・エコキュートの交換・修理の工事に携わり、豊富な経験・知識があります。現在は若手の教育・監督も担当する給湯器のプロです。これまでの交換工事などで得た経験・知識で、みなさんの快適な暮らしお手伝いしたいと思います。
【保有資格】ガス機器設置スペシャリスト、・ガス消費機器設置工事監督者、ガス可とう管接続工事監督者講、電気工事士1級、給水装置工事主任…など

エコキュートの主要メーカーは6つ!それぞれ強みがある 

前提として、エコキュートの主要なメーカーは6社です。以下の主要な6社は、多くのエコキュート交換業者が取り扱っています。つまり、エコキュートを導入するときは、6社から製品を選ぶことで、修理や交換が必要になった場合でも対応してもらいやすいということです。

  • 三菱
  • パナソニック
  • ダイキン
  • コロナ
  • 日立
  • 長府製作所

上記の中でシェア率が高いのはパナソニックですが、どのメーカーを選んでも一定の品質は維持されています。つまり、とくに壊れやすいメーカーはありません。

パナソニック製のエコキュートで人気が高いのは、機能が充実したフルオートタイプです。追い炊き機能つきなら、いつでも心地よい入浴が可能です。

用途別!エコキュートのメーカー比較

ここでは用途別に、エコキュートのメーカーを比較しました。注目の機能は以下の通りです。

パナソニック三菱電機ダイキン日立コロナ長府製作所
注目の機能省エネ清潔さ耐久性保温給湯圧力自然災害のリスク軽減

ひとつずつ解説します。

省エネにこだわる人にはパナソニック製

パナソニック製のエコキュートは、省エネに優れた機能がついている製品もあります。たとえば、以下の機能がついたエコキュートを選べば、かしこく節約することが可能です。

機能の例詳細
学習機能家庭の使用湯量やパターンを学習してくれる機能
ぬくもりチャージお風呂の残り湯を活用する機能
目安として最大でおよそ10%節約
ソーラーチャージ太陽光発電を設置している方に向けた機能
太陽光発電の余剰電力を自家消費する仕組み

パナソニックのエコキュートは高効率、経済的な製品が豊富に用意されています。そのため、省エネに興味を持つ方は、パナソニックのエコキュートがおすすめです。

清潔さを維持したいなら三菱電機製

清潔さをキープしたい方は、三菱電機製のエコキュートを選んでみてください。以下の機能を持つエコキュートなら、毎日の使用で清潔な状態を維持できるでしょう。

機能の例詳細
バブルおそうじ約0.1ミリのマイクロバブルでふろ配管を洗浄する機能
おそうじ湯はリンクTOTOシステムと連動させた機能
浴槽をお湯と洗剤で洗浄してすすいだ後に、閉栓から湯はりまで自動でおこなう
キラリユキープPLUSお湯はりのあとにきれいなお湯をキープするための循環運転をしてくれる機能

機能によってメインで洗浄してくれる場所が異なります。そのため、「自分はどこの掃除をするのが苦手か?」という視点から選んでみましょう。

耐久性がほしいならダイキン製

ダイキンは空調専門メーカーなので、独自の技術でエコキュートの耐久性を高めています。以下を参考にしてください。

機能や部位の名前詳細
高品質ステンレス他社が、たとえば貯湯タンクのユニットにホーロー鋼板を使っているところ、ダイキンでは高品質ステンレスを採用。
貯湯タンクとは、ヒートポンプで温められたお湯を貯めておくタンクのこと。
素材が変わるだけで容量が小さくなるということではない
ステンレス配管耐腐食性が高い素材
圧力逃し弁装置の設計高圧ガスや冷媒を扱う、空調専門メーカーならではの技術が採用されている

とくに冷媒配管の耐久性がカギとなる配管技術は、空調専門メーカーの得意分野です。また、圧力逃し弁とは、私たち人間でたとえると心臓の弁のような場所です。そのため、耐久性に優れているかどうかのチェックは欠かせません。

また、「ウルトラファインバブル入浴」が搭載されたエコキュートは、微細な泡に包まれることで肌にうるおいを与えてくれます。保湿効果を期待している方は、日ごろのケアとあわせて導入を検討してみてください。

断熱性にこだわる人には日立製

長く温かいお湯をキープしたい人には、日立製のエコキュートがおすすめです。

日立には、ウレタンフォームを採用したエコキュートがあります。従来の製品は外板、真空断熱材、発砲スチロール、隙間という4層構造になっていました。

ウレタンフォームは、発泡スチロール保温材と比較して、断熱性能にすぐれているだけではありません。外板、ウレタンフォーム、真空断熱材、という3層構造になっていて、隙間をすべて充てんすることに成功しました。

すきまができていた従来の製品と比較して中のお湯が冷めにくいので、省エネに興味を持つ人も選択肢のひとつになるでしょう。

給湯圧力がほしいならコロナ製

コロナのエコキュートは従来の製品と比べて、1.5倍の給湯圧力があります。シャワーの勢いがあり心地よく身体を洗えるだけでなく、自宅の3階からでも圧力が落ちにくいことが特徴です。

一般的にエコキュートは、ガス給湯器と比べて給湯圧力が弱いと言われています。これはエコキュートの仕組みによるものなので、ほとんどのメーカーでは水圧の弱い製品を提供していました。

しかし現在のエコキュートは、水圧が強い製品もあります。コロナでは「高圧力パワフル給湯」機能として、さまざまなエコキュートに搭載しています。

災害の対策をしたいなら長府製作所製

長府製作所は、自然災害に強い製品を作ることに力を入れているメーカーです。以下の機能がついている製品を選べば、災害時のリスクに備えられるでしょう。

機能やモデルの名前詳細
減災対応モデル床上浸水による影響を軽減すべく、貯湯ユニット内部にある主要な部品を設置面から1m以上の高さに配置
断水時にもお湯や水が取り出せる排水バルブを操作することで、排水ホースからお湯や水が取り出せる。
バケツの用意が必要。
バックアップ機能貯湯ユニットにリチウム電池を内蔵。
停電が長く続いた場合でも、リモコンの時刻をバックアップできる

長府製作所は全国どこに住んでいても安心して製品を使えるように、災害リスクや生活環境などを踏まえて製品を開発しています。そのため、自然災害に備えたい方は、長府製作所のエコキュートを選んでみてください。

エコキュートを選ぶ4つの基準

エコキュートを選ぶときは、4つの基準を軸に選ぶと、ご家庭にあった機種を選択できます。

給湯タイプ給湯器の機能から選ぶときにチェック。
便利さに直結する
環境本体や必要な分の配管を設置できるかどうか
水圧高圧給湯かどうか
居住エリア屋内に設置するか屋外か。
寒冷地の対策または塩害対策が必要か

事前に把握しておくことで、交換業者にも丁寧に対応してもらえるでしょう。

詳しく解説します。

給湯タイプから選ぶ

ここでいうエコキュートの給湯タイプとは、給湯専用タイプ、オート、フルオートのことです。それぞれの主な違いを表でまとめたので、比較してみてください。

給湯専用タイプ手動でのお湯はりができる。
現在、フルオート、オート、給湯専用タイプをお使いの場合は基本的に交換可能
オート自動のお湯はりや手動での足し湯ができる。
現在フルオートもしくはオートをお使いの方は基本的に交換可能
フルオート自動お湯はりや自動たし湯に加えて、追い炊きや自動保温機能などがついている。
現在フルオートをお使いの場合は交換可能

給湯専用タイプを使っている場合でも、自宅に設置環境が整っている場合はフルオートなどの別タイプに変更できます。イメージとしては、オート、フルオートと、機能が増えていくごとに必要になる配管が増えていきます。

設置できる環境にあわせて選ぶ

設置できる環境が限られている場合は、環境を重視して選びましょう。

エコキュートを設置する際、基本的に、機能が増えればその分配管の設置が必要となります。オートの場合は、浴槽に給湯する1本の配管があれば足りますが、フルオートにする場合、2本の配管を使って追い炊きが可能な状態にします。つまり、増えた分の配管を通してエコキュートまでつなげられる環境があるか?という診断が重要になるわけです。

現在の環境にどのエコキュートがあっているか見極める必要があるので、プロの診断が重要です。また、エコキュートの貯湯タンクは600kgになることもあるので、しっかりとした土台作りが欠かせません。エコキュートの基礎工事には2通りの施工法があり、完成までに5日ほどかかるケースもあります。

自宅に希望のエコキュートを設置できるかどうかわからないときは、交換業者に「フルオートのエコキュートを使いたいのですが、我が家に設置できそうですか?」と尋ねてみましょう。施工の方法やかかる時間が分からないときも、購入時に尋ねることで不安が軽減されます。

自分が使いたい水圧から選ぶ

エコキュートをやめたいと考える理由のひとつに、「水圧が弱いから」というものがあります。そのため、水圧の強さが気になる人は、高圧給湯タイプかどうかで検討することもひとつの方法です。

標準タイプの水圧が200kPa程度だとすると、高圧給湯タイプの水圧は300kPa前後です。水圧100kPaの変化とは、つまり、エコキュートの知識が無い人でも変化を感じられるレベルです。

施工のタイミングによっては、高圧給湯タイプの機種を安く購入できるケースがあります。設置できる環境が整っているのなら、高圧給湯タイプを選んでみてください。

居住エリアにあわせたタイプを選ぶ

多くの場合は好きなエコキュートを自由に選べるのではなく、住居別に一定の制限があります。以下のように、居住エリアごとに制限があるので、自宅にあわせた選定が欠かせません。

  • 屋外で余裕のあるスペースに設置できる家庭
  • 屋外で狭いスペースに設置できる家庭
  • 屋内のスペースに設置できる家庭

または、以下のように、お住まいの地域ごとにも、適しているエコキュートが異なります。

  • 一般的な場所
  • 寒冷地
  • 塩害対策が必要な場所

たとえば、外気温がマイナス20℃以下の状態でもお湯がつくれる、寒冷地仕様のエコキュートを販売しているメーカーもあります。

上記のように、住居別に一定の制限があるはずなので、居住エリアにあったエコキュートを選びましょう。

エコキュートに故障の多いメーカーはない! 

故障が多いメーカーというものは、基本的に存在しません。

前提として、エコキュートはすべて同じ環境で使われている機械ではありません。塩害が多い場所に設置されているエコキュートがあれば、寒冷地に設置されているエコキュートもあります。そのため、とくに故障が多いメーカーを計算して掲示するということは困難です。

故障の例としてよくあるのは以下の内容ですが、すべてのメーカーに起こり得る内容です。

  • タンクからの水漏れ
  • お湯が熱すぎる
  • お湯がぬるすぎる
  • お湯はりの量が設定していた量よりも少ない
  • リモコンの故障

エコキュートは故障する可能性があるからこそ、多くのメーカーでは製品や工事などに保証をつけています。期間中にエコキュートが故障した場合、保証の範囲なら無料で修理してくれます。

各メーカーのシェア率の高さをチェック

エコキュートの交換業者によると、2025年におけるシェア率は以下の通りです。

  • パナソニック:30.4%
  • 三菱電機:20.5%
  • ダイキン工業:19.0%
  • 日立:10.8%
  • コロナ:8.5%
  • 長府製作所:2.9%

パナソニックと三菱電機は、エコキュート以外でも日本で広く知られているメーカーです。一見するとコロナや長府製作所のシェア率が低いように感じますが、製品のクオリティに問題はありません。

各メーカーの口コミを比較

ここからは、エコキュートにおける主要なメーカーの口コミを紹介します。

前提として、エコキュートには複数の機種があります。そのため、すべての機種についている機能のレビューが書かれているとは限りません。また、追加費用や工事の時間などの評価に関しては、ご自宅の環境によって異なります。

三菱電機エコキュートの口コミ

エコキュートは安い買い物ではありません。そのため、公式サイト以外の口コミもチェックしておきましょう。三菱電機のエコキュートには、たとえば以下の口コミが見受けられました。

  • 機能や電力契約の設定などが豊富
  • 熱を無駄にしていないことを実感できる
  • 以前よりもシャワーの水圧が強くなった
  • 節約効果を実感している
  • 配管を自動で洗浄してくれる機能に満足

エコキュートには、給湯専用タイプやフルオートなどいくつかの種類があります。そのため、三菱電機で提供されているすべてのエコキュートに同じ機能がついているわけではありません。

コロナエコキュートの口コミ

パナソニックや三菱電機と比較してシェア率が低いですが、以下の口コミも見受けられました。

  • 機能は増えたが使い勝手が前と変わらなかったので良かった
  • 実際の交換工事は4時間弱で完了した
  • 追加工事費用発生の報告がなかったのでほっとした
  • 問題なく使用できており満足
  • センサーがついていて湯船に入っている時間がカウントされるのがいい

コロナを使っている方は、そのままコロナのエコキュートに変更する傾向が見受けられます。使い勝手がよく追加費用が発生しにくいなど、交換しやすい条件がそろっているためだと考えられます。

ダイキンエコキュートの口コミ

ダイキンのエコキュートに交換することを検討している方は、以下の口コミをチェックしてみてください。

  • ダイキンのセミオートが我が家に向いていた
  • 460Lから370Lに変更したところ一ヶ月の電気使用量が減った
  • ヒートポンプの動作音がエアコンの室外機より静かだ
  • 普通の電気式給湯器に比べ電気代が少なくて済んだ

一ヶ月の電気代やヒートポンプの動作音などは、実際に使用しないと詳細が分からない評価です。

ダイキンは公式サイトで、「とても快適」という口コミだけではなく、「普通」「まぁまぁ」という口コミもきちんと掲載していました。気になる方は、公式サイトもあわせてチェックしてみてください。

日立エコキュートの口コミ

実際に、日立のエコキュートを使用した方の口コミを紹介します。

  • お湯の水圧が高く水道水と同じ勢いである
  • 水圧を重視しているので日立のエコキュートにしてよかった
  • 湯はりの時間を短縮できる機能がついていて良かった

水圧の勢いや湯はりの時間など、利用者からのリアルな口コミが見受けられました。口コミを参考にしながら、自宅の環境にあったエコキュートを選んでみてください。

パナソニックエコキュートの口コミ

パナソニックのエコキュートを利用した方は、以下の口コミを投稿しています。

  • 専用アプリ「スマホでおふろ」が便利だった
  • 気のせいか風呂に入ったときのお湯の感じが気持ちいい
  • ふろ保温機能が大活躍した

上記のユーザーが購入した機種は、手元のスマートフォンでお湯はり完了が確認できる、とのことです。生活している場所と浴室が違う階にある場合、アプリで便利に確認できることはうれしいものです。

また、ふろ保温機能が搭載された機種を利用したユーザーは、家族が多くても最後の1人まで快適に入浴できました。

長府製作所エコキュートの口コミ

長府製作所のエコキュート導入を検討している方は、以下の口コミも参考にしながら選んでみましょう。

  • 大手のメーカーより値段がお手頃で使い勝手が良い
  • 主要なメーカーが作っているので品質は問題ない

大手のメーカーと比較して口コミの数が少ないものの、長府製作所は1954年に設立されており歴史のある企業です。エコキュートの製造開始は2002年からですが、それまでにガスふろがまやシステムバスの製造など、さまざまな開発に携わってきました。

住宅設備機器の開発に強いメーカーであり、さまざまな知識とスキルを持っています。耐久性設計や断熱技術などが活かされているので、品質に不安がある方はチェックしてみてください。

給湯省エネ2025事業の補助金をチェックしよう 

エコキュートは安い買い物ではありません。

しかし、条件によっては国が提供している補助金を受けられるので、想定よりも安い金額で導入できる可能性があります。たとえば給湯省エネ2025事業の場合、現在適用されている要件は以下の通りです。

対象機器エコキュート省エネ法上のトップランナー制度において、2025年度目標基準値以上の性能を備えた「エコキュート」であることが条件
またはおひさまエコキュート
詳しくは対象機器の詳細ページをチェック
加算要件A要件とB要件がある
A要件だけ適用の場合は1台につき4万円
B要件だけ適用の場合は1台につき6万円
A要件とB要件が適用の場合は1台につき7万円

交換業者にエコキュートの設置を依頼した場合、メーカー希望小売価格から割引した上で、必要な費用(例:工事費やリモコン費など。費用の書き方や加算される内容は業者ごとに異なる)がプラスされたものが支払総額です。そこに補助金が適用されることで、実質の支払額はさらに安くなります。

しかし、一般的には登録された業者が申請して、工事が完了した際に振り込まれます。そのため、一度は支払総額を満額で支払う必要があるのでご注意ください。

給湯省エネ2025事業はエコキュートのほか、ハイブリッド給湯器やエネファームなども対象になる要件があります。どうしてもエコキュートの導入ができないご家庭の方は、他の機器の導入もあわせてご検討ください。

参照:給湯省エネ2025事業

まとめ|エコキュートのメーカーは得意分野が異なる

エコキュートのメーカーはそれぞれ得意分野が異なるものの、とくに品質が劣るメーカーは見受けられません。たとえば、以下の手順でエコキュートを比較すると、後悔しない選び方ができるはずです。

  1. どうしても使いたい機能から優先順位をつける
  2. 各メーカーを確認して注目の機能をチェックする
  3. 気になる機種から上位3つまで優先順位をつける
  4. 詳しい内容を交換業者に尋ねる

エコキュートは、使いたい機種が設置できないということもあり得ます。しかし、前もって3機種程度を候補リストに入れておくことで、交換業者もほしい機能の傾向がつかめます。反対に、要望が1つだけだと0か100かの選択になってしまい、交換業者も提案が困難になるでしょう。

メーカーの特徴と選び方を心得ておけば、後悔しない機種が選べるはずです。あとは保証内容などもチェックしつつ、使いやすいエコキュートを選んでみてください。